Euphorbia sepulta

Euphorbia sepulta

基本データ

IPNI 
Global Plant
Country: Somalia🇸🇴
Locality: Al-Madu range, between Geldin and Sahaguri(ソマリア北部)


B11158 Euphorbia sp. nov. “danego”
(but also used for E. triaculeata) Warsangali.
Somaliland Protectorate, Al Made Range, between Geldin and Sahaguri, 5400′ alt.
top of hill on pebbly, level ground w.
only a few stunted Juniperus and Buxus.
Very limited area. Forming large round flat, pancake-like growths to over 1 ft. diam., practically flush withe the ground. root beetlike, penetrating deep into the soil, branches short, numerous, 16-17 angled, to 2cm diam. 50mm long. spines absent,spineshields reduced to minute conical bosses. Color -and black-and white photos made, living specimens collected. Fls. and fruits not seen.
Bally and Boaler, 17-10-1956

<<簡易訳>>
B11158 Euphorbia sp. nov. “Danego”
E. triaculeataも同呼称)
ワルサンガリ、ソマリランド、 Al madu, Geldi-Sahaguri間 標高5400′ (1600m)
砂利の丘の頂上の平らな場所で、わずかなJuniperus(ビャクシン)、Buxus(ツゲ)と共在。局所的分布。パンケーキ状、平たく丸く、およそ30cmまでの大きなクラスターを形成する。地面にほぼ平ら。カブ状根で、深く地中にまで至る。茎は短く、無数、それぞれは16-17稜で、直径約2cm、50mm長。刺を欠き、刺盾は最小限の円錐突起にとどまる。カラー、白黒写真を撮影し、生体標本を採取。花、果実は、採集なし。
Bally and Boaler, 1956年10月17日


2020.06.15 note セプルタ 実生初成功

1目盛り 1mm
小さな種子だ

ソマリア産ユーホは、ほとんど全ての種が希少種であり、接ぎ木でのみ流通しているといっていい。そういった難物だからこそ、正木で維持して見たいし、実生に挑戦したい。ソマリアンユーホルビア実生プロジェクトだ。念願叶い、今年(2020年)は、セプルタの種子を収穫することに初めて成功した。ソマリア産のユーホルビアは大抵そうだが、種子がとても小さい。そして、濡れるとすぐねちゃねちゃと粘着質になって、まわりの砂つぶを纏うように捕える。Monadenium reflexumの実生をした時もそうだったが、乾燥地の種はしばしばこういった種子の特徴を持っている。滅多にない雨水を、確実にものにするための手段なのだろう。さて、収穫しても、生えずば徒労。初めて蒔く種類というのはいつも、心配になる。だが、その心配はすぐに喜びへと変わるのだった。

Seed ‘cap’ on its head
20.05.19播種
20.06. 16撮影

覆土はせず、播種したのちは腰水にして1週間は管理する。種子は次々に生えて来た。レスポンスがよくて気持ちいい。芽生えてきた株は、すぐに太りだす。その姿はまるでサボテンのそれだ。ソマリア産小型球状ユーホのベイビーは、こんな姿をしているのか。セプルタの実生をしてみて、面白いことに気づく。この種子殻のキャッピングだ。種子の殻が、いつまでもしつこく、成長点に被っている。ほとんど例外なく、どの芽生えもそうなっている。しかも、手で外そうにもかたく着いていて、取り外すのは難しい。卵の殻を頭にのせたひよこのイメージが頭に浮かぶ。調べるとイタリア原作の「カリメロ」ってマンガだった。セプルタの実生はまさにそんな風。

以前ヨーロッパの友人を訪ねた時、彼がMonadenium stellatumの小さな実生苗を見せてくれた(ステラーツム!!これはすごいことだけど、話すと長いので、ここではスルー。また別の機会に)。1cmにもならない小さな小さな実生なのだが、それも同じようにして、種子殻を被っていた。なんだろうねこれは、と話していたが、おそらく、強い日差しから成長点を守る役割があるのではないかという話が出た。なるほど、面白い生態だ。彼は、セプルタによく似た姿のソマリア種E. mosaicaの実生にも成功しているのだが、これも同様の性質があり、1年(長い!)種子殻を被ったままだったという。1年ほど経って、殻が外れて、ようやく第一刺を拝めたのだという。ほんとうにゆっくりだ。



今後も、経過観察をあげていきます。>>>
-More notes, to be continued-