Euphorbia mosaica

Euphorbia mosaica
基本データ

IPN
Global Plant
Country: Somalia
Locality: Moledera Hill, 61km SW. of Erigavo


Somalia: Moledera Hill, 61km. SW. of Erigavo
Small eroded Gypseous hill flats badly overgrazed, with much Dracaena ombet and Dorstenia foetida; 1390m. alt.
Many-stemmed fleshy clump to 3ins. high attached to strong tap-root, glands erect scolloped greenish-yellow, lobes erect yellow, filaments red, anther cells orange-yellow.
P.R.O. Bally and R. Molville No. 16046 19. Jan. 1973

<<簡易訳>>
ソマリア: Moledera Hill, 61km SW of Erigavo
侵食された、過放牧のジプシム(石膏)平地。多数のDracaena ombet, Dorstenia foetidaと共在。; 標高1390m
太いカブ状根から多数の肉質な茎を生やし、10cm弱の塊を形成する。蜜腺は立ち上がり緑-黄色(scolloped?)、lobes は黄色、花糸は赤、葯はオレンジ-黄色
PRO Bally and R. Molville
No 16046 1973年 1月19日


<Notes, 20200618>
モザイカは、セプルタと同じく同様にバリー氏による発見で、ソマリア北部カルマドー山系周辺に生息する小型のユーホルビアだ。フィールドナンバーを追ってゆくとこの時のバリーによる北部調査では、Euphorbia etuberculosaも発見記載されていた。

ソマリアの地名というのは、現地でのスペリングの差異などもあり、実際の場所を追いきれないことが多い。sepultaの時には、Geldi, Sahaguriという地名が記載されていたが、実際にそれぞれの町がどこにあるのかは、わからずだった。今回も、Moledera Hillは、直接限定できなかった。
こういう場合、一つの有用な資料として、参照しているものがある。
Gazetteer of Somalia: Names Approved by the United States Board on Geographic Names
これはオープンアクセスで閲覧できて、ソマリアの地名と座標がまとめられている。アメリカ地名委員会によるソマリアの地名リスト官報だ。

Molederaは、Moli Dheeroとも記載されるようで、座標を特定することができた。やはりエリガボの南西、この周辺であることは間違いないようだ。今回は、さらに61km SW(South West) of Erigavo、という風に記録されていて、ありがたい。エリガボは主要都市であるし、いまはグーグルアースを使うと、結構アプローチができる。

海岸線、東西に走る山脈が見える。これがカルマドー山系だ。その西端にある町が、エリガボだ。そこからデータが示す通り南西に61km移動すると、ちょうど道に突き当たる。黄色い線で表示されているのが道だ。どうやらここが、モザイカの産地のようだ。ワジ(涸れ川)のような場所なのだろうか。

「●●km South from ××」などのように表記されている情報をグーグルアースで確認していると、たいてい道にぶつかるか、少し脇道にそれたような場合が多い。考えてみれば、それもそうだ。空港から主要都市に、採集の許可をとって、ガソリン、水食料を車に積み、そこから道伝いに移動して、各所で止まり、横にそれて調査していくはずだ。基本的には、道沿いでの調査になるはずだ。このあたりの調査のことが、Euphorbia Journalには書かれている。いうまでもなく、古典にして最高峰、ユーホルビア界の聖典とよべる書籍だ。ソマリアということで言えば、Volume9は、東アフリカ特集といってもいいぐらい、贅沢な内容になっている。
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<more notes to be continued..>