Mammillaria cv. ‘BRU’


はじめに

ウェブページ The Succulentistにお越しいただきありがとうございます。このページでは、毎回特別に思い入れのある植物をとりあげて、まつわるストーリーやそのバックグラウンドを紹介していこうと思っています。方々を旅して見つけて来た、新しい導入品の紹介や、幻の種、忘れられた銘品など、他では紹介される機会のない本当に貴重な植物に、ひとつ一つ光を当てていく場になればと思います。このストーリーを読めば、きっと手に入れて育ててみたいと思うはず。毎回紹介した植物のオファーをできるよう、
Special offerのページもあわせて設けようと思います。
流行りの向こう側、いきませんか。この場が植物たちにとってのよき晴れ舞台となりますように。

河野忠賢






原種だけでなく、カルティバーも零すことなく焦点を当てていくのが、The Succulentistのやり方。今回はそんなCultivar seriesカルティバーシリーズの第一弾。今回紹介するのは、海外の友人を訪ねる旅先の出会いを思い出す、ある最高なカルティバー。グーグルの海を泳いだ先にたどり着くコロンブス的知識の島。先住民との会話から、歴史は生まれる、アーカイブをここに紡いでいく。ここに書く、小さな事実の発見は、確かにグーグルのその先だ。居間でpcに座っているだけで、たどり着ける世界には限界があるってこと、わかってもらえますか。

Mammillaria camptotricha cv. ‘BRU’

このストーリーのオチは、このカルティバーネーム’BRU’の正体。BRUってなんだ?BRU…ブルー?ビー・アール・ユー?そもそもなんて読むんだこれって感じ。これは海外のサイトにも書いてないし、答えにたどり着くまで結構長いこと謎だった。長いこと手がかりもないままだった。スペインの海岸沿いを旅行した時に、友人に会った時、そこで長いことの謎が突然晴れたのだった…。



マミラリア、基本のキ

fluffy、マミラリアというと白星や玉翁玉みたいなふわふわした姿を思い出すかも知れない。しかしじつのところマミラリア属はサボテン科の中でもトップクラスの種数を誇るグループなのだ。Hunt(1999)によれば、少なくとも、145種が認められるというビッググループだ。それだけにマミラリアの分類は、多系統だと昔から議論されていて、様々な新属が設けられ分割されている。近年の分子系統学的研究からも、多系統であることは支持されている、とまあ難解な話は、別でやろう。じつに様々な形態の表現系豊かなグループだ。

さて、基本のキかもしれないけどマミラリアという名前は、ラテン語のNipple(乳房)から来ている。確かにそのボディはなるほど刺座の基部の組織が隆起して疣状になっている。これが乳房のようにみえるわけだ。今回とりあげるカンプトトリカは、100年以上前に記載された種でその記載は1905年にさかのぼる。始めにBritton and Roseの古典 The Cactaceaeを見てみる。Neomammillaria camptotoricha(=Mammillaria camptotoricha)は、写真付きで載っている。記述を読むと、この写真は、Rose and Painterが1905年4月23日にMexicoのQuetarero、HiguerillasとSan Pablo間の地域で採集されている(No. 11536)。されたものだという。確かに馴染みのある琴糸丸の姿だ。標本をもう少し、調べていくと、まさにNo. 11536の標本を見つけることができた。

The Cactaceaeを久しぶりに開いて見たけど、引き続きカンプについてしらべていくと、こういうものを見つけた。標本/specimen/が好きなので、こういうのは積極的に載せていきたい。標本というのは、スタンプやカラーチャート、ディティールをみていくといつまでも楽しめる。もともと実寸サイズで(nat. size: Natural size: 実寸)のフダが付いている。銀化した写真も時代が感じられる。

この本は、ドリコテレ属が新設された文献で、以前は亜属扱い(Shuman)だったドリコテレが属レベルに格上げしたたわけだ。読んでいると、ちょうどカンプにことが言及されていて、それはドリコテレに近縁である分類だということだった。この特徴がより顕著なものが、昔は、Dolichothele属は、The Cactaceaeで新設された属で、Mammillaria longimamma(あの金星)がタイプ種になっている。longi-長い mamma-乳房だから、長い乳状突起を表す種名になっている。さて、このドリコテレというのは、このロンギマンマがタイプ種になっているので、Dolicho-long, thele-nipple、つまり同じ意味だ。金星の姿を思い浮かべると、納得。
ロンギマンマ..。マミラリアは相当に大きい属で、多系統なまま、渾然一体なのだろうけど、昔から、属は分離されたりしてきた。乳状突起の顕著に長いグループは、ドリコテレとして親属を設けられたり。ドリコテレは、あの有名でしかない古典The Cactaceae by Britton and Rose.で新設紹介された属。なぜこの話をするかというと、カンプは、ドリコテレの近縁だと書かれているから。しかし、近年の分子系統解析からは、ドリコテレは属として独立させるに値しないようだ。
Mammillaria comptoricha Dam(1905)、和名: 琴糸丸
伊藤芳夫、「サボテン科大図鑑」。箱に入った、重い思い書籍をひさしぶりに開いてみた。p628を開く。思えば、琴糸丸のページなんか、見たことはなかったな。、コトイトマルのほうで読んでいたけど、キンシマルなんですね。とふりがなうってあるね。曲糸丸ともある。たしかに。、この種のカルティバーとして、紹介しておきたいものがある。それがcv. ‘BRU’だ。コンプトトリカは、本来は、むしろ曲糸丸の名前通り、繊細な毛のようなカールした刺を持つ植物だ。

磁性流体みたいに疣が集合して、普通のより、刺は太いけど、疣の部分も太い。普通は、もっと細身で柔らかい、いうと、軟弱な感じだけど、地面にスタックしたようなlowな姿がよりひきつける。
1905年、ってもう100年以上前の話。Mammillaria comptritcha
さてここまで、昔に遡って見たけど、今回の本筋、目の前の植物の美しさとは、独立したことだ。
さてバックグラウンド、基本種がどんな植物かはよくわかっただろう。BRUは、こんな種類から生まれたスーパーカルティバーだ。目の前にあるところを味わい尽くすのが、The succulentistのやり方だ。
ところが、
なにか、コンパクトなコリファンタのような感じだ(実際コリファンタとマミラリアは近縁だけどね)。水を切って縮んだ姿は、野性的なよさも感じるし、一方でカルティバー独特のミュータント的なよさもある。相反する魅力を抱えた不思議なカルティバーだ。スペイン初のカルティバー、世界的に人気が出るのは間違いない。


サボテンの中でもかなりの種数を占めるマミラリア。マミラリアという名前は、ラテン語のNipple(乳房)から来ていて、確かにそのボディはなるほど刺座の基部の組織が隆起して疣状になっている。これが乳房のようにみえるわけだ。カンプトトリカは、100年以上前に記載された種でその記載は1905年。この特徴がより顕著なものが、昔は、Dolichothele属は、The Cactaceaeで新設された属で、Mammillaria longimamma(あの金星)がタイプ種になっている。longi-長い mamma-乳房だから、長い乳状突起を表す種名になっている。さて、このドリコテレというのは、このロンギマンマがタイプ種になっているので、Dolicho-long, thele-nipple、つまり同じ意味だ。金星の姿を思い浮かべると、納得だ。
ロンギマンマ..。乳状突起の顕著に長いグループは、ドリコテレとして親属を設けられたり。ドリコテレは、あの有名でしかない古典The Cactaceae by Britton and Rose.で新設紹介された属。なぜこの話をするかというと、

普通のより、刺は太いけど、疣の部分も太い。普通は、もっと細身で柔らかい、いうと、軟弱な感じだけど、地面にスタックしたようなlowな姿がよりひきつける。

1905年、ってもう100年以上前の話。Mammillaria comptritcha
あらためて、昔に遡って見たけど、今回の本筋、目の前の植物の美しさとは、独立したことだ。

Mammillaria comptoricha Dam(1905)、和名: 琴糸丸(Kotoitomaru)この種のカルティバーとして、紹介しておきたいものがある。それがcv. ‘BRU’だ。コンプトトリカは、本来は、むしろ繊細な毛のようなカールした刺を持つ植物だ。なにか、コンパクトなコリファンタのような感じだ(実際コリファンタとマミラリアは近縁だけどね)。仕立て方次第では、野性的なよさも感じるし、一方でカルティバー独特のミュータント的なよさもある。相反する魅力を抱えた不思議なカルティバーだ。スペイン初のカルティバー、世界的に人気が出るのは間違いない。


卵黄色の刺は次第に濃い象牙色に変わってゆく

卵黄色の象牙質の刺だ。このサボテン、イボ数が増えて充実してくると、本当に面白い姿になる。卵黄色の、小動物の爪のような刺が、密生する。鮮やかな緑色にすごく映える。コンパクトな品種だが、一番大きいもので直径がテニスボールぐらいのサイズにまで育っているのを見たことがある。老化も上がりにくいようで、サビ(古い球体が茶色くなる)もほとんどなく、それは、とても立派な姿だった。刺は4本から、5本の刺、十字架のように広がっている。日本での紹介はまだ一般的とは言えないのではないか。子吹きするとは言え、とにかく間違いのない、クラシックなカルティバーになっていくだろうことは間違いない。人気種だ。栽培は、難しくないので、誰にでも楽しめる魅力的なカルティバーだ。

だけど、BRUってなんだ?これは海外のサイトにも書いてないし、初めて手にれた時もこの名前が付いていたけど、???だし、答えにたどり着くまで結構長いこと謎だった。BRU…ブルー?ビー・アール・ユー?なんて読むんだこれって感じだった。スペインの海岸沿いを旅行した時に、友人に会ったんだけど、そこで長いことの謎が突然醒めた。彼を訪れた時、温室で話していると、彼は、今ではオーナーとしてやっているが、もともとは奥さんのお父さん、つまり義父(father in aw)がサボテン屋をやっていて、結婚を機にそれを継いだのだった。ところで、そこにいくつかのBRUがあったので、なんの期待もせず、与太話として、「これって面白いカルティだけど、BRUっていったいなんなんだろうな?」って聞いた。すると、彼が、隣にいた義父を呼んで、「彼だよ。」と言ったのだった。義父(father in low)が、サボテン屋をやっていて、むかしコンプトリカを実生した時に、実生箱の中に一個だけ出たらしい。だけどそれは長いこと名無しで、だけど、面白かったから温室で目をかけられていたわけ。で、BRUっていうのはそのひとの名前だったわけだ。Luis Bru氏がほとんど20年前に実生群の中から、たった一つ刺の短いものが得られたのだった。当時は、彼はこの特別な一株に洗礼を与える(baptize)ことにしたんだ。それが’BRU’だったというわけだよ。」BRUは、Family nameだね。






さて、’BRU’のSpecial offerあります。

-Fin-